佐久間特殊鋼は、「すべてはあなたのために」の企業理念を実践するため、「社会のためになる・世の中の役に立つことを会社の使命として、人々の人生を豊かにできる社会の実現、そしてその土台としての、働く仲間全員の物心両面の幸せの追求」という経営スローガンのもと、業務に取り組んでいます。
「働く仲間全員の物心両面の幸せを追求」には、社員自身が心身とも健康な状態で「働きがい」「生きがい」をもって働くことが何よりも重要です。
これにより、お客様の満足度、質の高いアウトプットを生み出し、「社会のためになる・世の中の役に立つ」ことが初めて実現でき、当社が持続的に発展できる道であると考えております。
佐久間特殊鋼は、健康経営宣言のもと、社員の健康づくりを積極的に支援し、お客様・社員・佐久間特殊鋼に関わる方「すべて」のお役に立つことで社会に貢献してまいります。
体 制: 代表取締役が責任者となり、総務企画グループが担当部署として、保険者及び社外健康関連企業とも協力しながら取り組んでいます。また安全衛生委員会の中に健康経営協議の部を組み込み、労使で課題の共有や各部署への展開、各部署からのフィードバックを実施しています。また経営会議の場で施策の検討や推進状況の報告を定期的に実施し、施策の見直しを行っています。
健康経営への思い
今日、産業構造が変化し高度経済成長期の働き方からの転換が求められています。
国民一人あたりのGDP(2023年)は世界32位(G7の中で最下位)と先進国の中では低迷しており、がむしゃらに働けば豊かな生活を得て幸せになれるという時代ではなくなりました。
過去のOECDの発表では日本は男性の年間総労働時間と女性の家事育児従事時間が世界一長く、女性の睡眠時間は世界一短い国という統計があります。
働く仲間の幸せとはなんでしょうか?
今 私たちは社員の真の幸せとは何かをともに考えなくてはなりません。
健康であることはもちろんです。病気ではないという状態に満足するのではなく、活力に満ちた日々を送れるよう、より主体的に働く仲間の健康を目指す会社であること。
やりがいを感じられる仕事をし、その成果を認められる会社であること。世界的に競争力のある生産性を保持し、そのフィードバックを社員が受け取れる会社であること。
最後に、欧州先進国なみに総労働時間を削減し、個人の幸せを追求できる会社となること。
世界3大「幸福論」の一つの著者であり、1950年にノーベル文学賞を受賞した、英国の哲学者バートランド・ラッセルは「労働が価値を持つのは、働くことが良いことであるからではなく、それによってもたらされるはずの閑暇が、本来の人間的な活動を可能にするからである。相当な暇な時間がないと、人生の最も素晴らしいものと縁がなくなることが多い」「生産性が2倍になれば、労働時間は半分になる」「働くこと自体が徳であるという考え方の変革にせまられるだろう」と述べています。これは20世紀、産業革命後の世界的経済不況の中で、100年後について論じたものですが、奇しくも、現代の私たちはこの命題に直面しているといえます。
出来るだけ生活に使える時間を増やし、男性も家事・育児に関わり、家族とゆっくり食事をし、趣味を楽しみ教養を磨く。
このようなメリハリのついた働き方を実践するには、働く人自身が考え方を根本的に改める必要があるでしょう。
当社の努力だけで出来ることではありませんが、私達が今出来ることをひとつずつ達成し、スモールチェンジを重ねることで、働く仲間一人一人が、人生の幸せを享受できるようになる会社作りを目指します。
社長執行役員
佐久間 崇透
私が取り組んでいること
健康とは身体的な面だけでなく、精神的、社会的な面も含めて、いずれも良好な状態の事を意味します。そして、それは良好な時には気付かず、日々の積み重ねの中で不調を来してから、その有難みに気付くケースが多いのではないでしょうか?それは非常にもったいない事だと思います。私は、健康になる、健康を維持する上で必要なのは、上記の3つの側面それぞれが、意識せずとも自然に良い状態(ウェルビーイング)となる習慣や、場を作り出すことであると考えています。
私自身は、定期的な運動(ランニング)を無理のない範囲で3年ほど続けており、減量だけでなく健康診断での様々な数値も良化し、また運動する事でストレス解消にもなっています。
ただ始めたばかりの時は、「ランニングする」という決め事だけで、実施できなかった日には「自分に負けた」などと、逆にストレスを感じたりしていました。取り組み方を、日々の「できた、できない」ではなく、1ヵ月毎の目標を作り、計画的に行う様に変えたことや、ウェアラブル端末を用いて、バイタルデータを日々意識する様にしたことで、今では楽しく取り組む事ができる様になりました。
個人的な取り組みだけでなく、私たちが多くの時間を費やす会社での取り組みも非常に重要です。健康でいるためには、全員が心理的安全性の担保された中で自由に意見ができ、活き活き・ワクワクと過ごせる企業・風土が必要だと考えています、しかしそれは、私の力だけでは不可能です。皆さんに共感頂き、一人一人が健康経営について考え行動するきっかけとなればと、この思いを様々な場面でお伝えさせて頂いています。
働く皆さんの「笑顔」が健康のKPⅠであり、働く皆さんが「笑顔」で溢れているかどうかが、私の通信簿だと思っています。
具体的な目標
1)年間総労働時間削減(働き方の見直し)
ワークライフバランス、適切な生活時間の確保により、「働きがい」「生きがい」を見いだせる
活力ある職場を実現します。その為に、2025年までに一人当たり年間総労働時間を、2018年比10%削減し、一人当たりの時間売上高を5%向上させます。
目標数値 1860時間 目標年度2025年
一人当たりの時間売上高166,000円
2)2次予防から1次予防への意識改革
1次予防策を充実し病気の未然防止や健康を維持・向上する取組に重点を置き、社員が心身とも健康で生産性高く、末永く働けることを目指します。
目標数値 メタボリックシンドローム
該当者比率を2019年比10%縮減
佐久間特殊鋼 健康経営の足跡
組織体制
健康経営戦略マップ
健康経営戦略マップPDF ※クリックするとPDFが起動します。
目標・施策・実績について①
目標:従業員の生産性向上と事業の持続的発展
総労働時間 2018年比10%減とすることで、一人当たり時間当たり売上高を5%増加させる
施策:有給休暇取得奨励日4日/年 設定
所定休日2日増
善循環システム(業務の多能工化ツール)導入
RPA教育による業務自動化推進
ワークエンゲージメント施策 フリーアドレスオフィス導入
実績:
一人当たり年間総労働時間、時間当たり売上高
有給休暇取得率
ゆとりある働き方で社員の健康幸福に寄与することで、生産性の向上を図り、一人当たり時間当たり売上高を2025年までに、対2018年比5%増とすることを目標に、システム改修などを重ね、
業務効率化に取り組んで来たが、本年度36%増と目標を達成。内容は2018年に対し、売上高が
17%増加に対し総労働時間も2%増で、業務効率化成果はみられるものの、ゆとりある働き方とい
う意味では未達であると考えられ、引き続き業務効率化をすすめる。
目標・施策・実績について②
目標:2次予防から1次予防への意識改革
メタボリック該当者比率を2019年比10%削減
施策:食生活改善イベントにより食のリテラシー向上
食事と血糖値の関係について体験型セミナーを実施
実績:
メタボリックシンドローム該当者
健康経営の取り組みによる効果
定期健康診断受診率・精密検査受診率・ストレスチェック受検率・喫煙率・運動習慣率
平均勤続年数
長時間労働発生状況
食生活リテラシー向上の取り組み
~ SAKUMA ベジチャレンジ ~
メタボリックシンドロームと野菜摂取量の相関関係が認められることから、
SAKUMA ベジチャレンジを実施
メタボリックシンドローム対策施策
~ 一般保健指導「血糖値ぷちっとセミナー」 ~
血糖値のコントロールが、メタボリックシンドローム予防にも効果があることから、リテラシー向上のため、体験型セミナーを実施
健康診断で、血糖、HbA1c、中性脂肪のいずれかが異常値の方を対象に、食事、運動をはさみ
3回の血糖値を測定し、食事や運動と血糖値、インシュリンの働きなどの関係を保健師さんから学んだ。
アブゼンティーイズム
※アブセンティーイズム
心身の体調不良が原因により業務自体が行えない状態を示す
高ストレス者率
労働安全衛生に関する指標
労働災害件数について、毎月の安全衛生委員会で報告を行い、全社で共有を行っております。
毎月の目標と実績値・過去の件数も掲載し原因・改善報告の場を設けています。
また、当社では車両運転時に「急加速・急減速・急ハンドル・速度超過」の項目で危険挙動件数を
カウントし報告することにより、社員全員に安全運転の意識付けに取り組んでおります。
安全衛生委員会実施日
労災件数
当社では、業務・設備による環境影響を評価し項目ごとに、点数をつけ評価している。
女性の健康課題への取り組み
女性の健康課題への取り組み・・・・全従業員にe-ラーニングを実施